国土交通省は、住宅の室内環境と血圧など健康関連事象について、調査データに基づく、検証結果などを紹介した。同省は、平成26年度から開始したスマートウェルネス住宅等推進事業において、「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する調査」への支援を行っている。今回発表した検証結果は、調査の中間報告の一部。平成27年度までに得られた調査データ(改修前2,759人・改修後165人)から、1)冬季において起床時室温が低いほど、血圧が高くなる傾向があること、2)高齢者ほど、室温と血圧との関連が強いこと、3)断熱改修によって室温が上昇し、それに伴い居住者の血圧も低下する傾向があること、4)居間または脱衣所の室温が18℃未満の住宅では、入浴事故リスクが高いとされる熱め入浴の確率が有意に高いことなどの知見が得られつつあるという。平成29年1月30日に、東京都内において、調査実施者主催の中間報告会が開催される。なお、この調査は、平成29年度まで継続される予定。