環境省は、「風力発電に係る地域主導による適地抽出手法に関するガイド~地方公共団体による適地抽出のための合意形成と環境調査」を公表した。風力発電等の事業化に当たっては、騒音、バードストライク、景観等の重大な環境影響に対する地域住民等の懸念や農林業、漁業等の先行利用者との調整の長期化等により、事業計画が円滑に進まない事例がみられる。今回のガイドは、平成27・28年度に実施した「風力発電等に係る地域主導型の戦略的適地抽出手法の構築事業」に係るモデル地域(岩手県洋野町、福岡県北九州市、長崎県五島市、鳥取県)の取組を踏まえ、取りまとめたもの。地方公共団体が主導して、早期の段階から関係者・関係機関との調整や重要な環境要素の洗い出し等を実施することで、環境に配慮した風力発電事業に係る適地を抽出するための手法について、基本的な考え方やその解説等を記載している。同省では今後、地方公共団体や事業者に周知することで、環境に配慮した風力発電の導入促進を図っていくという。