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 京都大など、琵琶湖の水草を人工衛星で把握する手法を開発

発表日:2017.12.04


  京都大学総合生存学館の山敷庸亮教授らの研究グループは、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター、宇宙航空研究開発機構(JAXA)らとともに、水底に根を張る水草(沈水植物)の衛星リモートセンシングを用いたモニタリング手法を開発した。近年、沈水植物の被害が深刻化してきた琵琶湖では、沈水植物の大量繁茂による船舶航行障害、景観悪化、漁業・取水障害、生態系への悪影響等が問題になっており、その分布域と量の推定技術開発が求められていたが、植物プランクトンと沈水植物の反射スペクトルの分離は困難であった。今回研究グループは、米国の地球観測衛星LANDSAT-8により2013年から2016年にかけて撮影した琵琶湖南湖の画像から、湖面の明度を手掛かりに沈水植物の分布を解析するアルゴリズムを開発した。その結果、実際に潜水調査した結果とほぼ変わらない精度で沈水植物を見つけ出すことに成功した。今後、気象変動観測衛星「しきさい」を活用した人工衛星による判別手法を地球規模での湖観測に適用することを目指すという。

情報源 京都大学 研究成果
機関 京都大学
分野 自然環境
キーワード リモートセンシング | 人工衛星 | モニタリング | 生態系 | 京都大学 | 琵琶湖 | 水草 | しきさい | 沈水植物
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