奈良先端科学技術大学院大学とブリティッシュコロンビア大学の共同研究グループは、リグノセルロースの生合成モデルを刷新した発表した。リグノセルロースについては、先ずセルロースが細胞壁に蓄積し、次いでヘミセルロースとリグニンが蓄積するという生合成モデルが1990年前後に提唱され、それが広く受け入れられてきた。今回、同研究グループは道管細胞を人為的に分化誘導できるシロイヌナズナを作成し、セルロース生合成に関与する酵素が欠損した新規変異体の単離、遺伝子解析および細胞分化ステージごとの観察などを行った。その結果、セルロース生合成が起こらない当該変異体であっても、1)細胞分化初期にヘミセルロースやリグニンが蓄積すること、2)細胞分化中期以降は従来モデルと同様(セルロース蓄積に依存)であること、また3)ヘミセルロース等の蓄積はチューブリンと呼ばれるタンパク質からなる微小管パターンに依存していることを解明した。木質バイオマスの質的改変に係る技術基盤開発に資する成果であるという。
情報源 |
奈良先端科学技術大学院大学 プレスリリース
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機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | セルロース | 奈良先端科学技術大学院大学 | リグノセルロース | 木質バイオマス | 道管細胞 | シロイヌナズナ | ブリティッシュコロンビア大学 | 生合成モデル | 分化誘導 | チューブリン |
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