三菱樹脂(株)は、低温の排熱を活用できる高効率なデシカント空調機を開発し、工場などの産業用途向けを中心にテスト販売を始めると発表した。デシカント空調機とは、吸着材(desiccant)を用いて空気中の水蒸気(湿度)を調整する空調設備。湿度と温度を個別に制御することが可能で、排熱利用もできることから省エネに貢献する除湿・加湿機として注目されている。同社が今回開発した空調機は、独自の機能性吸着材を活用することで、40℃~80℃という従来よりも低温の排熱を利用することができる等の特徴を持つ。その結果、シリカゲルを用いた一般的なデシカント空調機と比べて、同等レベルの除湿性能で比較した場合、約2割(同社調べ)の省エネルギー化が可能という。また、電気駆動式ヒートポンプや燃料電池の排熱、太陽光などを効率的に使用すれば、さらなる省エネ効果も期待できるという。