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 北大、固体状態で進行する有機合成反応プロセスを開発

発表日:2019.01.11


  北海道大学は、固体状態で進行する有機合成反応プロセスを開発した。有機合成反応のほとんどは「溶液」状態で行われており、工業的な合成では「有機溶媒」の使用による廃棄物の発生や、毒性・安全性などが懸念されている。同大の研究グループは、広く工業利用されている有機合成反応のひとつ「クロスカップリング反応」について、固体状態における「パラジウム触媒」や基質の効率的な分散を実現するために、1)アルケンと呼ばれる有機化合物を少量添加したのちに機械的に攪拌するプロセスを考案した。ボールミル(粉砕機)を用いてアリールアミン誘導体の合成反応を再現した結果、2)触媒同士の凝集による触媒機能の低下(失活)が抑制され、3)反応効率が劇的に向上することを見出した。このプロセスは、4)幅広い基質に適用することができ、5)安全で利便性の高い環境調和型クロスカップリング反応として、化学製品、医薬品、機能性有機材料などの工業的製造への展開が期待されるという。

情報源 北海道大学 プレスリリース
機関 北海道大学
分野 環境総合
キーワード 北海道大学 | 医薬品 | 有機溶媒 | アルケン | 有機合成反応 | クロスカップリング反応 | パラジウム触媒 | 凝集 | 化学製品 | 機能性有機材料
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