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 JAMSTEC、大気から海洋に供給される「人為起源鉄」の役割を複数の数値モデルと観測事実から示唆

発表日:2019.05.10


  (国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、大気中を浮遊する微細粒子(エアロゾル)に含まれている「鉄」が海洋に供給される仕組みのうち、これまで未解明であった発生源別の溶出過程などを解明したと発表した。「鉄」は海洋の植物プランクトンの栄養素で、主な供給源は砂漠地帯で巻き上げられた自然起源のエアロゾルとされている。しかし、海洋大気中のエアロゾルの鉄溶解率(水に溶ける鉄の割合)は幅広い値(0.02~98%)となることから、大気から海洋へ供給される溶存鉄の総合的な解析が課題となっている。同機構は、国連が組織する「GESAMP(海洋環境保護の科学的側面に関する専門家会合)」とりまとめの一環として、化石燃料の燃焼等の人間活動によって放出される人為起源の鉄に着目し、4種類の全球大気化学輸送モデルによる予測結果と観測事実を照らし合わせ、人為起源は自然起源に比べて鉄溶解率が高く、溶出速度が速いという解析結果を得ることに成功した。海洋生態系に栄養塩をもたらす「人為起源鉄」の役割が示唆されたという。

情報源 海洋研究開発機構 プレスリリース
機関 海洋研究開発機構
分野 大気環境
水・土壌環境
キーワード 大気汚染 | 大気環境 | 海洋研究開発機構 | エアロゾル | 栄養塩 | 食物連鎖 | 海洋生態系 | JAMSTEC | 海洋環境保全 | 人為起源鉄
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