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 福島大、約200年前の絵図に描かれている生物種や土地利用を解析

発表日:2019.05.14


  福島大学は、1816年に描かれたとされる絵図(模本の画像データ)を用いて、当時の生物や植生を解明したと発表した。使用した絵図は「奥州白川南湖真景」で、1801年に白河藩主・松平定信が築造した「南湖(福島県白河市)」を描いたもの。南湖は1924年に国の史跡名勝に、1948年に福島県立自然公園に指定されているが、浚渫や湖岸の埋め立て、水質悪化などにより環境が変化してしまっている。今回、南湖の適切な管理方法検討に係る周辺流域の生態系の解明(委託研究:福島県および白河市)の一環として、絵図の分析をしたところ、1)草原が維持され茅場としての利用が続いていたこと、2)岸辺に発達した湿地には樹木が生育していなかったこと、3)コウノトリやヒシクイを含む水鳥が生息していたこと等が明らかとなった。造営15 年後に豊かな生物多様性の構成要素みられることや松平定信の理念である「士民共楽(民衆と共に楽しむ)」の考え方に基づく管理方法がなされているなど、新たな知見を得ることができたという。

情報源 福島大学 プレスリリース(PDF)
機関 福島大学
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 水鳥 | コウノトリ | 福島大学 | 絵図 | 奥州白川南湖真景 | 白河藩 | 南湖 | 白河市 | ヒシクイ
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