早稲田大学と名古屋大学は、1日・約24時間の周期を創りだす遺伝的に組込まれた仕組み「概日時計」の標的タンパク質を特定したと発表した。植物の「概日時計」については、日長などの時間情報に基づいて開花や花芽形成の最適時刻を調節するなど、さまざまな生理応答への関与が報告されている。重複した遺伝子(冗長性遺伝子群)が関与しており、複数のタンパク質が相互の転写を制御することで成立していると考えられている。同研究グループは、医薬品開発の研究に用いられているスクリーニング手法を用いて、植物(シロイヌナズナ)の時計周期を延長する低分子化合物を見出した。また、活性を保持したままタンパク質を解析できる「分子プローブ」手法を用いて、活性をもたらす冗長性遺伝子群を特定し、当該遺伝子群のすべての遺伝子の転写量を同時に減少(翻訳を阻害)することで、時計周期の延長が可能であることを確認した。花成時期調節を目指した化合物(植物調整剤)の開発などに資する知見であるという。
情報源 |
早稲田大学 トピックス
名古屋大学 プレスリリース(PDF) |
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機関 | 早稲田大学 名古屋大学 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | 早稲田大学 | 名古屋大学 | シロイヌナズナ | 概日時計 | 冗長性遺伝子 | 分子プローブ | 植物調整剤 |
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