森林総研など、草地の10万年史に関する集団遺伝学的アプローチの成果を発表

発表日:2019.05.30

(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所、京都大学など国内3大学、北海道立総合研究機構森林研究本部など2機関およびオーストラリア国立大学の共同研究グループは、日本の草地の変遷を10万年スケールで解析し、数10年前から顕在化している草地性植物等の減少は特異な現象であることが実証できたと発表した。同研究グループは、野焼きなどの人為的撹乱は長期的な草地の維持に寄与しており、それが黒色土の国内分布に反映されているという仮説に注目した。そして、かつて日本各地に広く分布していた草地性植物4種(センブリ、カワラナデシコ、オミナエシ、ワレモコウ)の葉を全国25カ所の草地から採取し、次世代シーケンサーを用いた網羅的な遺伝子解析を行い、「個体数(集団サイズ)」の推測を試みた。その結果、同種の集団サイズは過去10万年間にわたり0.5〜2.0倍(数100年前の集団サイズ比)の範囲内で維持されてきたことが明らかになった。地域の生態系や文化に少なからぬ影響をおよぼしてきた、「半自然草地」の重要性を裏付ける知見であるという。

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