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 京大など、森の果実量の変動が鳥による種子散布に与える影響を解明

発表日:2018.10.15


  京都大学と(国研)森林総合研究所の研究グループは、森の果実量の変動が鳥による種子散布を左右していることを明らかとし、動物による種子散布メカニズムの解明に接近したと発表した。樹木の種子は、風や海流のみならず、動物の捕食・移動・排せつによっても散布され、動物による種子散布(周食散布)の距離は、散布者の種類や嗜好、樹木の種類や年ごと・季節ことに異なることが知られている。同研究グループは、茨城県北部のブナ林に調査試験区(300×200m)を設け、種子回収トラップ(326個)を用いて、2週間に1度(2006~2008年)、鳥のフンに含まれている種子を採取するとともに、周食散布を行う樹木6種類の結実状況等や、鳥(散布者)の種類や散布率などを調査・解析した。その結果、1)「森全体の果実量(カロリー換算値)」の増加に伴い、鳥が種子を運んだ割合が減少し、運んだ距離が短くなる傾向がうかがえ、2)それが樹木の種類や鳥の種別(留鳥、渡り鳥の区分)に応じて変化することが示唆された。

情報源 京都大学 研究成果
森林総合研究所 プレスリリース
機関 京都大学 森林総合研究所
分野 自然環境
キーワード 渡り鳥 | 森林総合研究所 | 京都大学 | ブナ | 留鳥 | 種子散布メカニズム | 周食散布 | 種子回収トラップ
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