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 東北大など、柔軟な多孔体を利用した新しいヒートポンプを提案

発表日:2019.07.03


  東北大学など4大学と日産自動車(株)らの研究グループは、柔軟な多孔体が誘起する気液相転移を利用したヒートポンプを提案した。ヒートポンプは、空調や冷蔵庫などで温度を制御するシステムで、現在、冷媒として「代替フロン」が用いられているが、地球温暖化係数が大きい事から環境に配慮した冷媒への切り換えが急務とされている。同研究グループは、気体分子を吸着する能力が高い10ナノメートル以下の細孔をもつ多孔体に注目し、応力で柔軟に変形しスポンジの様に分子を吸着/離脱する多孔体の開発に成功した。同多孔体は、分子を液体密度で吸着するため、吸着/脱離は気液相転移に相当し潜熱が伴う。すなわち同多孔体に分子が吸着すると温熱を、離脱させると冷熱を得ることができる。さらに、同多孔体を2つの容器にそれぞれ封入し、容器間を気体が行き来できる様にすることで、左右の部屋で交互に冷熱/温熱を繰り返し得ることができる。この原理を利用すれば、連続運転可能・巨大化しない設備・高いエネルギー効率・自然冷媒使用のヒートポンプ構築が可能となるという。

情報源 東北大学 プレスリリース(PDF)
機関 東北大学
分野 環境総合
キーワード ヒートポンプ | 代替フロン | 日産自動車 | 東北大学 | 自然冷媒 | 地球温暖化係数 | 潜熱 | 多孔体 | 気液相転移
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