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 琉球大など、インドネシアの古代湖に生息するメダカの「同所的種分化」を証明

発表日:2019.09.03


  琉球大学、九州大学、龍谷大学および国立遺伝学研究所の研究チームは、インドネシア・スラウェシ島の古代湖に生息するメダカが地理的な隔離を伴わない「同所的種分化」していたことを証明した。同所的種分化は理論的に予測されてはいるが、実例は東アフリカの大地溝帯の湖に生息するシクリッド科魚類などの数件しか報告されていない。同研究チームは、同島に分布する古代湖群のひとつ「ポソ湖」に生息するメダカ3種の同所的種分化の可能性(Mokodongan and Yamahira 2015)を証明するために、水系の異なる別の古代湖のメダカを含む計82個体のゲノムを網羅的に解析した。その結果、ポソ湖のメダカは共通の祖先種から分化したことや、雑種を形成していないこと、別な水系で種分化を遂げて同じ場所に居るのではなく湖内で(同所的に)分化したことが明らかとなった。一方、集団の分岐やサイズの動態履歴(デモグラフィー)の解析から、別な古代湖の集団から移入してきた個体との交雑が、ポソ湖の同所的種分化の引き金になった(同所的種分化に影響した)可能性が示唆されたという。

情報源 琉球大学 Research Contents
九州大学 研究成果
国立遺伝学研究所 Research Highlights
機関 琉球大学 九州大学 龍谷大学 国立遺伝学研究所
分野 自然環境
キーワード 九州大学 | インドネシア | メダカ | 琉球大学 | 龍谷大学 | 国立遺伝学研究所 | ゲノム解析 | スラウェシ島 | 同所的種分化 | ポソ湖
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