宮崎大学、九州大学、東京工業大学、国立遺伝学研究所および台・豪・米・以・泰の研究機関等の研究グループは、オニヒトデの体表面で優勢な共在菌を特定した。同研究グループは、オニヒトデの共在(共生)細菌に関する研究が極めて少ないことから、先ずはオニヒトデの細菌叢解析を行い、次いでFISH法と呼ばれる方法により細菌の分布状態を観察した。その結果、さまざまな部位に独占的に分布する細菌が見出され、その細菌が最表面に存在するクチクラ層と実質組織の間の空間に密集していることが明らかになった。この細菌は海洋スピロヘータの仲間であるものの既知の細菌とは大きく遺伝系統が異なっていた。さらにホロゲノム解析を用いて、優勢な細菌の全ゲノム配列を決定し、得られたゲノム情報を分析した結果、当該細菌が新種で、200万年前から宿主と共生関係にあることが示唆された。少なくとも紅海・インド洋・太平洋のオニヒトデに共在している細菌であるため、今後の調査研究におけるモデル系として有望であり、オニヒトデの大量発生予測や食害防止対策への活用も期待できるという。
情報源 |
宮崎大学 ニュースリリース
九州大学 NEWS |
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機関 | 宮崎大学 九州大学 東京工業大学 国立遺伝学研究所 中央研究院(台湾) |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 九州大学 | 東京工業大学 | 太平洋 | インド洋 | 紅海 | 国立遺伝学研究所 | 細菌叢解析 | FISH法 | クチクラ層 | ホロゲノム解析 |
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