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 森林総研など、熱帯雨林の常緑高木「サラノキ」の効率的な増殖・供給可能性を検証

発表日:2019.09.25


  (国研)森林研究・整備機構森林総合研究所は、成長が良く材質に優れたサラノキ(フタバガキ科サラノキ属の仲間)の雑種について、挿し木増殖が可能であることを確認したと発表した。東南アジアの熱帯雨林は人為的かく乱による炭素蓄積や木材資源の減少が深刻で、成長が良く材質に優れたサラノキの植林が求められている。しかし、サラノキの仲間は実生苗の安定的な供給が出来ず、挿し木による増殖技術の開発が必要とされている。近年、シンガポールでサラノキ属樹木の雑種が多数発見され、両親種より乾燥耐性などが優れている可能性があることから緑化樹木として注目されており、同研究所は雑種の挿し木増殖の可能性を調べた。その結果、3割以上で発根が見られ、両親種や他のサラノキの仲間(20種余)と比べ、発根能力が劣らないことが確認された。今後、挿し木で増殖させた雑種個体の苗を安定的に供給できれば、乾燥などのストレスが高い荒廃地や市街地の緑化、成長の良い系統の選抜による品種改良などが期待されるという。

情報源 森林研究・整備機構森林総合研究所 研究紹介
機関 森林研究・整備機構森林総合研究所 高知大学 愛媛大学 シンガポール南洋理工大学
分野 自然環境
キーワード 森林総合研究所 | 熱帯雨林 | 品種改良 | 乾燥耐性 | サラノキ | サラノキ属 | 挿し木 | 増殖技術 | 緑化樹木 | 市街地の緑化
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