環境省は、ゴルフ場で使用される農薬について、平成30年度に地方自治体等が実施したゴルフ場排出水等の水質調査の結果を取りまとめ、公表した。同省は、ゴルフ場における農薬使用の適正化を推進し、水質汚濁の防止と生態系保全の観点から、ゴルフ場の排出水の農薬濃度に係る上限値(水濁指針値、水産指針値)を定め、平成29年3月から「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止及び水産動植物被害の防止に係る指導指針」を策定した。都道府県においては、同指針に基づき、ゴルフ場で使用される農薬に関する調査等が行われている。平成30年度は、全国のゴルフ場1,481か所・174種類(156成分)の農薬を対象に、38,188検体の分析が行われ、茨城県、滋賀県の報告のなかに水産指針値を超過しているものが5検体含まれていた。この結果を受けて、同省はすべての都道府県に対して、ゴルフ場関係者の注意を促すよう指導しているという。