(株)大林組は、洋上風車の基礎・アンカーに適用するために開発した海洋構造物(2016年2月発表)について、技術審査団体から適合性に係る評価証などを取得したと発表した。同社が開発した海洋構造物は、円筒形の鉛直壁(スカート)の内部を静水圧以下とすることで海底面に貫入する時の抵抗を減らし、暴風時など荒天下に引き抜こうとする力が作用した時は逆に抵抗が増す挙動をとるよう設計されたもの。着床式の基礎として利用する場合は、大型の杭打ち機を使わずに、「振動・騒音の少ない」施工が可能となる。一方、浮体式のアンカーに適用する場合は、海域の専有面積が少なくなるため、「生物への影響」が抑えられ、係留材などの資材が少量化できるという。今回、実際の洋上に設置・撤去する試験を行った結果、着床式の基礎に対する適合性が確認され、一定の条件を規定することで浮体式の設計に導入が可能であることが承認された。