長崎大学などは、九州各地や沖縄で観測されている高濃度PM2.5が、小笠原諸島・西之島の噴火による、火山灰と二次生成粒子(火山ガスから生成した硫酸や硫酸塩粒子)の両方からなる事を明らかにした。長崎大学では、学内および周辺で小型計測器を用いたPM2.5の観測や粒子のフィルター捕集を行うとともに、琉球大学および名古屋大学と共同で琉球大学(沖縄県中頭郡西原町)においてエアロゾル粒子の粒径分布(粒子の大きさの分布)の連続観測を実施していた。琉球大学で観測された粒子の粒径分布(8月3日~5日)を解析したところ、PM2.5の重量濃度のピーク時(8月5日)には、1ミクロン以下の微小粒子と1ミクロン以上の粗大粒子の両方の粒子が大きく増加していた。火山灰は、主に1ミクロン以上の粒子直径を有し、二次生成粒子は、主に1ミクロン以下の粒子直径を有すると考えられることから、沖縄で観測された西之島の火山の影響によるPM2.5濃度の増加には、火山灰と二次生成粒子の両方が寄与しているという。
情報源 |
長崎大学 学術情報一覧
琉球大学 お知らせ |
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機関 | 長崎大学 琉球大学 名古屋大学 |
分野 |
大気環境 |
キーワード | 小笠原諸島 | 火山灰 | PM2.5 | エアロゾル粒子 | 噴火 | 西之島 | 火山ガス | 中頭郡 | 西原町 | 粒径分布 |
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