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 東邦大と東北大など、爬虫類の捕食・被食関係に見られる温暖化影響の兆候を発見

発表日:2021.01.21


  東邦大学と東北大学は、香港大学などとの国際共同研究により、地球温暖化によりオカダトカゲ(学名:Plestiodon latiscutatus)の体温が上昇し、捕食-被食者間の関係性が変化する可能性を示した。同研究グループは、伊豆諸島において捕食者(シマヘビ)の有無が、このトカゲの生理的・熱的応答と形態的応答に与える影響を調べるため野外調査を続けてきた(調査期間:1981年~2019年)。約40年間にわたる調査の結果、1)シマヘビがいる島では、いない島と比べてトカゲの体温は約2.9℃高いこと、2)シマヘビのいる島では後脚の長さに正の自然選択が働いていること、3)トカゲの体温は40年前と比べて1.3℃上昇していることが明らかになった。シマヘビがいる島のトカゲは、常に体温を高く維持した上、より速く走ることができる形態に進化することで、捕食を回避してきたことが考えられると共に、近年急激に加速する気候変動は、捕食-被食者間の関係性を変化させてしまう可能性が示されたという。

情報源 東北大学 プレスリリース・研究成果
東邦大学 プレスリリース
機関 香港大学 東北大学 兵庫県立大学 東邦大学
分野 地球環境
自然環境
キーワード 地球温暖化 | 気候変動 | 東北大学 | 捕食者 | 伊豆諸島 | シマヘビ | 東邦大学 | 体温 | 香港大学 | オカダトカゲ
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