森林総合研究所は、「森林」と「公園」の利用イメージに関するユニークな調査研究成果を紹介した。以下、研究報告の抄録より。──近年、森林サービス産業やForest Styleなど、森林空間の価値を再評価する取り組みが注目されている。しかし、都市部では森林を散策したことのない人が年間に約半数にも及ぶ懸念がある。そこで、2021年5月のツイッター投稿(テキストデータ)等を分析し、人々が森林をどのように捉えているのかを把握するとともに、森林空間利用の推進について普及・啓発方法を検討した。その結果、「森林」を含む投稿が環境保護や森林伐採などの規模の大きい社会的なトピックと関連している一方で、「公園」を含む投稿は子どもの遊び場や散歩コースといった日常生活に関連したイメージと結びついているという知見が得られた。より多くの人に「森林」を身近に感じてもらうためには、「公園」のように空間において、森林浴や写真撮影、花の観賞などの体験機会を増やすことが有効であると考察している。