国立環境研究所、東京大学生産技術研究所およびミシガン州立大学の研究チームは、ダムの洪水調節機能を考慮した場合、2070年から2099年の間に、現在気候下における100年に1度規模の洪水が発生した時に浸水域に居住する人口の総和(以下「洪水暴露人口」)は約15%減少すると推定した。同研究チームは、世界各地で多くのダムが運用されており、ダムの計画・建設が進行していることを踏まえ、地球規模の水循環・水利用・洪水氾濫モデルを組み合わせた洪水シミュレーションを実施した。低位(RCP2.6)および中高位(RCP6.0)の温室効果ガス排出経路に基づく気候予測結果を用いて、世界の河川流量を1日単位で推定し、統計学的な処理を行い、21世紀後半までの洪水リスクに関わる指標を計算したところ、現在気候下における100年に1度規模の洪水が「5~25年に1度頻発なる地域(単位:50 km四方)」が多くなることが分かった。今回のシミュレーションでは、春先の融雪出水が減少する地域では洪水流量が小さくなる傾向があるという、既往研究成果と整合する結果も得られたという。
情報源 |
国立環境研究所 新着情報
東京大学生産技術研究所 ニュース |
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機関 | 国立環境研究所 東京大学生産技術研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 国立環境研究所 | 東京大学生産技術研究所 | ミシガン州立大学 | 洪水リスク | 洪水暴露人口 | 洪水シミュレーション | RCP2.6 | RCP6.0 | 温室効果ガス排出経路 | 春先の融雪出水 |
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