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 北大など、サケ科の希少在来種と外来種の交雑・交配事例を報告

発表日:2021.03.15


  北海道大学と(地独)北海道立総合研究機構の研究グループは、道内のみに生息するサケ科の絶滅危惧種「オショロコマ(Salvelinus malma)」と、北米原産の外来種「カワマス(Salvelinus fontinalis)」が交雑し、交雑種の繁殖を注視する必要があると発表した。両種の交雑については、一部の研究者による報告や釣り人の指摘はあるものの、科学的には証明されてはいなかった。同研究グループは、北海道東部の河川において、両種が同所的に生息する5地点で合計62個体を捕獲し、DNAの詳細解析を行った。その結果、5個体が両種の遺伝子を共有していることや、雑種は繁殖能力を有する第1世代から誕生した第2世代であることが明らかになった。また、どちらかのメスを母親種としているいった証拠は見出されなかったことから、既にさまざまなパターンで交配していることが示唆された。オショロコマの保全政策を立てる上で、水産資源やレクリエーション目的で導入された外来カワマスが生態系に与える影響の理解と適正管理が重要になるという。

情報源 北海道大学 新着情報
機関 北海道大学 (地独)北海道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場
分野 自然環境
キーワード 外来種 | 絶滅危惧種 | 北海道大学 | 交雑 | サケ科 | オショロコマ | カワマス | 母親種 | 交雑種
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