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 国環研、緩和策が「金属の社会蓄積」におよぼす影響を推定

発表日:2021.06.04


  国立環境研究所は、GHG排出削減努力(以下「炭素制約」)が主要金属の社会蓄積(ストック)にもたらす影響を評価した。金属の生産活動におけるGHG排出量の大幅な削減が求められており、金属の消費国ではインフラや輸送機器、さまざまな製品に使用されている金属のリサイクルを推進する取組が進められている。同研究所は、炭素制約が金属の生産と利用に与える影響を解明するために、世界各国・地域における過去110年間の金属利用の実態を解析するとともに、主要金属を対象とした世界規模でのシミュレーションモデルを構築し、所得階層別の評価を実施した。その結果、高所得国(日本を含む)の経済活動が一人当たり約12トンのストックに支えられており、低所得国では1トンにも満たないといった、極めて不均衡な状態にあることが明らかになった。一方、炭素制約下での利用可能量は一人当たり約7トンに収束するという推計結果も得られた。脱炭素生産技術の開発や、高所得国における金属ストック(In-use stock)の有効利用の重要性を示唆しているという。

情報源 国立環境研究所 報道発表
機関 国立環境研究所
分野 地球環境
ごみ・リサイクル
キーワード リサイクル | ストック | パリ協定 | GHG排出削減 | 社会蓄積 | シミュレーションモデル | 所得階層別 | 脱炭素生産技術 | In-use stock | 炭素制約
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