復興庁は、「新しい東北」ビジネス創業支援事業2021優良提案を決定したと発表した。同庁が平成25年12月に設立した「新しい東北」官⺠連携推進協議会において、被災地の産業復興に向けた地域産業の創出の機運醸成を図り、「新しい東北」の実現を目的に、平成26年度より「新しい東北」復興ビジネスコンテストを開催している。今回、応募があった21件を対象に、各事業分野の専門家等による厳正な審査を行った結果、(一社)SAVE IWATE(岩手県盛岡市)の〈一粒のくるみから東北の復興へ「埋もれた資源和ぐるみを余すところなく活用し新たな産業づくり」〉を選出した。岩手にある和ぐるみ(オニグルミ)の食文化に着目し、輸入くるみに圧倒され資源として埋もれている状況を課題としてとらえた。そこで、「実」だけでなく、未利用資源であった「殻」「樹皮」「木材」を余すところなく活用し、被災者の雇用を確保するとともに、和ぐるみを題材にしたワークショップの開催し、東日本大震災の被害状況や支援の活動状況について紹介、震災の風化防止を図る。和ぐるみのPR活動、販路開拓、商品改良等により、東北各地の和ぐるみ産地と連携したビジネス拡大を展望するという。