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 NEDOと住友電工、蓄電池を核とする先進的な電力システムを構築

発表日:2022.01.27


  新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と住友電気工業(株)は、米国カリフォルニア州にレドックスフロー電池(以下「RF電池」)を中心に据えたレジリエントな電力システムを構築した。NEDOと同州は基本協定(MOU)を締結し、2015年から2つの実証事業(①電気自動車(EV)の行動範囲拡大、②蓄電池の普及展開に向けた送電・配電併用運転)に取り組んでいる。そうしたなか、2018年に同州では「2045年までに電力の100%をGHG排出がないエネルギーで賄うとする州法『SB100』」が成立した。再エネの大量導入に伴う電力品質低下の解決策が強く求められ、森林火災や猛暑下における空調負荷増大の緊急的な対策(計画・輪番停電等)が社会問題となっていた。「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業/米国加州における蓄電池の送電・配電併用運転実証事業(事業期間:2015~2021年度)」では、2015年当初の目的はもとより、米国初のRF電池による電力卸売市場での運用(2018年度)、さらには世界初の平常時・災害時併用運転(デュアルユース)に関する実証が追加された。今回、既設のRF電池設備(容量:8 MWh)を接続した配電網の一部を商用系統から切り離した上で、自立電源としたマイクログリッドを形成し、66軒の需要家に電力を供給した。その結果、平常時は系統運用機関との電力取引で収益をあげながら、災害や計画停電などの非常時にはマイクログリッドの自立電源として停電あるいは停電予定地区に電力供給が可能となった。一連の実証試験により、RF電池の安定性や信頼性、実配電網における多面的な効果が検証できた。今後は国内でも高い需要が見込まれ、さまざまな用途への適用が期待できるという。

情報源 (国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構 報道発表 
住友電気工業(株) プレスリリース
機関 (国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構 住友電気工業(株)
分野 環境総合
キーワード 蓄電池 | マイクログリッド | カリフォルニア | レドックスフロー電池 | レジリエンス | SB100 | 電力品質 | 計画・輪番停電 | 送電・配電併用運転 | デュアルユース
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