(公財)日本野鳥の会は、野鳥観察・撮影の初心者に向けたマナーのガイドラインを作成した。近年、鉄道ファンの写真撮影におけるマナー問題が大きな社会現象となっているが、野鳥の観察・撮影の世界でも同様の問題が頻出しているとのこと。加えて、SNSの普及により情報の拡散速度がアップしたことで、珍しい野鳥の出現情報などをSNSに載せることで、そこに多数の人たちが押し寄せてしまい、野鳥だけでなく、一般の公園利用者や地元住民に迷惑をかける事例が発生している。こうした事案が増えているのには、野鳥観察・撮影の初心者の方が、野鳥とその生息環境、また近隣住民にとって「どんな行動がマナー違反か」に、思いが至らないことが多いためと考えられる。こうしたことから、同会は、バードウォッチングを始める段階で、野鳥の観察・撮影のマナーを知ってもらうことが重要と考え、ガイドライン作成に至った。ガイドラインには、「野鳥にとってどんな行為が迷惑なのか」、「野鳥を見たい気持ちや撮影したい気持ちの前に気をつけなければならないことは何か」などが盛り込まれているという。