信越自然環境事務所は、「上高地の冬期入山ルール」を発表した。中部山岳国立公園に指定されている「上高地」は、毎年11月中旬から4月中旬にかけて冬期閉鎖となり、一般の公園利用は行われていないが、近年、日帰り冬山登山を目的とする入山者が増加する傾向にあり、自然環境への影響、雪崩等の危険に対する安全確保、ゴミやし尿処理の問題等が懸念されている。冬期閉鎖期間の上高地は、極力人間活動による影響をなくし、静寂な自然環境を維持すべきとの認識から、地域関係者及び関係行政機関等の連携・協力のもと、平成22年に「上高地地域冬期利用管理方針」を策定し、入山者に対して様々な普及啓発を行っている。環境省では、上高地は冬期天候が変わりやすく、雪崩や落石、地吹雪が発生するなどの危険があるため、入山の際は自己責任を原則とし、冬山登山であることに留意したルールにした。また、安全と自然環境保全のため、入山者に入口(中ノ湯ゲート)で登山届を必ず提出する、雪崩や落石、地吹雪等の自然災害に注意する、用便は冬期トイレを使用する、車道・歩道を歩き、湿原等には踏み込まない等のお願いをしている。