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 好循環サイクルの実現なるか?全固体LIB関連プロに49法人が結集

発表日:2023.06.16


  新エネルギー・産業技術総合開発機構は「次世代全固体蓄電池材料の評価・基盤技術開発(2023~2027年度)」に着手した。EVの普及に伴いリチウムイオン電池(LIB: Lithium Ion Battery)の世界市場が急速に拡大している。日本の蓄電池メーカーも生産能力を高め、臨んではいるが、世界シェアは製品で20%、電極・電解質などの材料で10%程度にとどまっている。他方、EVの開発競争も激化しており、次世代EVに搭載するLIBの絞り込みが急務となっている。世界各国でポストLIBの実装・量産を目指す研究開発が進み、日本の自動車メーカーも払しょくすべき技術的課題の特定に至っている。本質的な課題は、固体電解質間や活物質との界面(固固界面)の形成・維持。それを達成するために電解液を代替する「難燃性の固体電解質(SE: Solid Electrolyte)」をはじめ、各般の技術開発が必要となる。また、新たな技術や材料を都度、全固体LIB向けにカスタマイズする作業も重要となる。本プロジェクトは、2020年代の実用化に向けた望ましい開発サイクル(要素技術開発~材料評価基盤技術開発~電池内の現象解明)創出を目指すもの。自動車・蓄電池・材料メーカーなどが参画する技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター(LIBTEC)が代表機関となり、同組合に属する33法人と大学・公的研究機関16法人が連携・協調し、全固体LIBの早期実用化に向けた取り組みを遂行する。初年度は、材料評価基盤技術開発、全固体LIB特有の現象・機構解明および電極・セル要素技術開発を実施する(予算:18億円)。得られた成果を展開することで、蓄電池・蓄電池素材産業の競争力強化と、全固体LIBおよびその材料の開発を促進するという。

情報源 新エネルギー・産業技術総合開発機構 ニュースリリース
機関 新エネルギー・産業技術総合開発機構
分野 環境総合
キーワード EV | 蓄電池 | LIBTEC | 固体電解質 | LIB | 全固体リチウムイオン電池 | 固固界面 | Solid Electrolyte | 開発サイクル | 材料評価技術
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