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 “情報”が接点に!「気候変動適応×防災・減災」研究の新枠組み

発表日:2023.07.05


  国立環境研究所(NIES)と防災科学技術研究所(防災科研)は、レジリエンスの高い社会構築の推進を目的とする包括的連携協定を締結した。NIESは、気候変動適応法(平成三十年法律第五十号)に規定された国の計画に基づき、気候変動影響等に関する“情報の収集・整理・分析”などを担っている。一方、防災科研は、防災科学技術の研究開発を総合的に推進する中核的な機関であり、自然災害全般および防災に関する“情報の収集・整理・分析”などに注力している。本協定は、“災害をしなやかに乗り切る力”の醸成に向けた協働の新たな枠組みを定め、両者の連携をより強固なものとすることをねらいとしている。連携分野は、①環境と防災・減災に関すること、②生態系を活用した防災・減災に関すること、③効果的な情報共有及び情報発信に関すること等とされている。①と②については、気候変動シナリオに基づく地域社会の脆弱性・頑健性の評価、生物多様性の保全効果の評価などに関する研究を推進する。③については、NIESが運用している「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」と、防災科研が運用している「基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)」の連携を想定しており、具体例として、A-PLAT側の熱中症アラートをSIP4D側の防災クロスビューに掲載するといった取り組みの実施を挙げている。その他にもさまざまな連携事業に取り組むとしており、複合災害と熱中症をはじめ、気候変動の影響とそれに伴う災害リスクの変動・変化を理解し、地域社会において行動変容を促す人材の育成などについても情報交換を進めるという。

情報源 国立環境研究所 報道発表
防災科学技術研究所 報道発表
機関 国立環境研究所 防災科学技術研究所
分野 環境総合
キーワード 生態系 | 自然災害 | A-PLAT | レジリエンス | 気候変動適応法 | SIP4D | 熱中症アラート | 防災科学技術 | 災害をしなやかに乗り切る力 | 防災クロスビュー
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