建材・住宅設備機器大手のLIXILは、室内側から窓に設置するロールスクリーン状の太陽光発電設備「PVロールスクリーンシステム」の受注を2025年6月から開始すると発表した。この製品は、「令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞しており、2024年度グッドデザイン賞も受賞している。──「PVロールスクリーンシステム」は、ロールスクリーンの基本的な機能である遮光性やプライバシー保護に、発電や給電機能を付け加えたもの。また、断熱性能を改良することで、冬季に暖房をつけているにもかかわらず、室内では足元が冷える現象(コールドドラフト)の抑制効果を発現させ、快適性の向上も図られている。「創エネ」と「省エネ」が期待できる製品であり、脱炭素化とレジリエンスの強化が期待される。既築ビルにおける太陽光発電設備の導入においては、設置スペースが限られていることや配線の取り廻しが煩雑であることが課題であったが、この製品は窓の室内側に後付け設置できるため、環境・コスト・その他の顧客ニーズを満足する革新的なソリューションとなっている。──同社は、福岡県宗像市との協定に基づき、宗像市内の施設3か所で実証実験を行い、製品化に向けた準備を進めてきた。今回の受注開始を皮切りに、公共施設および法人向けに関東エリアでの展開に弾みを付け、順次展開エリアを拡大する方針だ。