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 国内の生息地は北海道の離島だけ!絶滅危惧種ウミガラスの今年の繁殖結果は?

発表日:2023.12.18


  北海道地方環境事務所は、天売島(てうりとう:苫前郡羽幌町)における今シーズンのウミガラス(学名:Uria aalge inornata)の繁殖結果を公表した。天売島は、北海道北部の西海岸にある羽幌町(はぼろちょう)から、27km沖合の日本海に浮かぶ人口300人ほどの島。本島に面した東海岸を人が居住地として、高さ100m以上の断崖が続く西海岸を8種類100万羽の海鳥が繁殖地として利用している。ウミガラスは、チドリ目ウミスズメ科の鳥類で、ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種である絶滅危惧ⅠA類に分類されている。種としては北太平洋、北大西洋の亜寒帯を中心に分布しているが、日本国内では天売島の赤岩対崖だけに生息している。環境省は、1982年に天売島全域を国指定鳥獣保護区に指定、1993年にウミガラスを国内希少野生動植物種に指定。2001年に「ウミガラス保護増殖事業計画」を策定、誘引対策、捕食者対策、生息状況のモニタリング等を実施している。2022年には「ウミガラス保護増殖事業ロードマップ」を策定、同種の保護事業を展開している。令和5年度ウミガラスの繁殖状況調査の結果、最大飛来数104羽、つがい数7つがい(昨年度比21つがい減少)、ヒナの巣立数3羽(昨年度比15羽減少)となった。最大飛来数は昨年度と同数であるが、繁殖はつがい数、巣立ちヒナ数ともに減少した。なお、2023年は、モニタリング機器のトラブルと不具合のため、録画できていない期間と時間帯があり、繁殖地内のつがい数・ヒナ数・巣立ちヒナ数の全てを確認することができなかった。

情報源 北海道地方環境事務所 報道発表資料
機関 北海道地方環境事務所 環境省
分野 自然環境
キーワード 絶滅危惧種 | ウミガラス | 海鳥 | 日本海 | 北海道地方環境事務所 | 天売島 | 羽幌町 | ウミガラス保護増殖事業ロードマップ
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