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 岡山県内におけるスイゲンゼニタナゴ、危機的状況

発表日:2024.02.16


  環境省は、岡山県内におけるスイゲンゼニタナゴ (学名;Rhodeus atremius suigensis)の危機的状況を報告した。同種は、絶滅危惧IA類(環境省レッドリスト2020)種の保存法による国内希少野生動植物種に指定されており、岡山県と広島県の一部にのみ局在している。全長約4cmと日本に分布するタナゴの中で最も小型で、約1年で成熟、野生下での寿命は約2年。淡水二枚貝のイシガイ科二枚貝のエラ内に産卵する特徴があり、主に、平野部から山間部にかけて、細流や河床湧水がある中小河川、石組護岸や土護岸で自然河床を持つ灌漑用水路の流れの緩やかな場所等に生息する。平成26年に、岡山県下には自然分布しない、国外由来の外来タナゴ類と国内由来の外来種「カゼトゲタナゴ」の交雑個体が同種の生息域で確認、その後、同種と外来タナゴ類の交雑個体も確認された。また、外来タナゴ類の生息分布域が年々拡大しており、同種との交雑個体の増加も判明している。形態、生態の類似した種との競合や交雑により、同種の存続が危ぶまれている。同省では、野外で捕獲したタナゴ類の移動や、飼育していたタナゴ類の放流は外来タナゴ類のさらなる拡散を助長するため、野外で捕獲したタナゴ類を別の地域、水系に移動させたり、飼育していたタナゴ類を放流したりしないよう呼びかけている。

情報源 環境省 報道発表資料
機関 環境省 岡山県
分野 自然環境
キーワード 外来種 | 岡山県 | レッドリスト | タナゴ | カゼトゲタナゴ | 絶滅危惧IA類 | スイゲンゼニタナゴ | 外来タナゴ類
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