日本自然保護協会は、「日本自然保護大賞2024」の授賞者を発表した。今年で10回目を迎えるこの賞は、日本の自然保護と生物多様性の保全に大きく貢献した取り組みを表彰するもので、今回は全国から87件の応募があった。審査は地域性、継続性、先進性、連携や協働の実績、社会への波及性などに注目して行われた。大賞の保護実践部門は、熊本県の公益財団法人阿蘇グリーンストックが受賞した。阿蘇の草原を次世代に残すため、25年間にわたり野焼き支援ボランティアとともに保全活動を続けてきたことが評価された。教育普及部門では、埼玉県の蕨ひがし自然観察クラブ・蕨市立東公民館が、クマゼミの調査を通じて地球温暖化を学ぶ活動が認められた。子ども・学生部門は、山口県の高川学園中学高等学校科学部が、オオサンショウウオの保護活動で受賞した。特別賞の沼田眞賞は、岡山県の重井薬用植物園が受賞し、地域の自然保護活動が評価された。選考委員特別賞は、北海道の山のトイレを考える会と神奈川県のNPO法人暮らし・つながる森里川海が受賞した。これらの活動は、地域の自然環境保全に大きく貢献している。