気象庁は、2023年の大気中の主要なGHGである二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)の世界平均濃度が観測史上最高を更新したと発表した。これらのガスの濃度は、世界気象機関(WMO)の温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)による観測データの解析結果に基づいている。―――2023年の世界平均濃度は、二酸化炭素が420.0±0.1 ppm、メタンが1934±2 ppb、一酸化二窒素が336.9±0.1 ppbであり、いずれも過去最高値を記録した。これらのガスの増加は、最近10年間の平均年増加量が解析開始からの39年間の平均年増加量を上回っており、毎年観測史上最高の濃度を更新し続けている。―――この結果は、WMOが発表した「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin) 第20号」にも使用されており、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)において、気候変動対策の基礎資料として活用される。