岡山大学の福田准教授らは、沖縄県西表島と石垣島のマングローブに生息する新種の巻貝をウラウチコダマカワザンショウと命名し、記載した。本種はインド−西太平洋の熱帯〜亜熱帯に見られるコダマカワザンショウ属の現生種のうち、最も北方に分布する種であり、環境省と沖縄県のレッドリストで絶滅危惧 II 類(VU)に指定されている。──ウラウチコダマカワザンショウは、1998年に西表島で初めて発見され、その後、石垣島でも確認された。今回の研究では、形態学的特徴を詳細に記載し、国外の同属の種と比較してその関係を論じた。また、本種の生殖器系や中枢神経系などの内部構造も詳述し、他の種との識別点を明確にした。特に、歯舌の中歯に生じる下歯尖の数が他の種と異なる点が注目される。──本成果は、ウラウチコダマカワザンショウの存在と希少性を広く知らしめ、リゾート開発等による八重山諸島の湿地環境の変質に警鐘を鳴らすものとなっている。
情報源 |
岡山大学 プレスリリース
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機関 | 岡山大学 沖縄県海洋深層水研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 絶滅危惧種 | 環境保全 | マングローブ | 八重山諸島 | 新種記載 | ウラウチコダマカワザンショウ | 生殖器系 | 中枢神経系 | 歯舌 | リゾート開発 |
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