藤田医科大学は、ウェルネオシュガー(旧社名:日新製糖)および名古屋港水族館との共同研究と通じて、オリゴ糖の一種である「1-ケストース」が水生鯨類のQOL改善に効果があることを実証した。今回、名古屋港水族館で飼育されている3頭のシロイルカ(ベルーガ)に対して、8週間にわたり「1-ケストース」を投与したところ、腸内細菌叢が改善され、健康状態が向上していることが確認された。動物の腸内に存在し、病原性が示唆されるグラム陽性の嫌気性細菌「Turicibacter属」の相対量が有意に減少し、血清クレアチニン濃度も低下したことから、「1-ケストース」が腸内環境を整え、シロイルカの全身の健康に寄与することが示された。──名古屋港水族館では、シロイルカの定期的な健康チェックや健康管理を目的とするトレーニングが行われている。本成果は、飼育下の水生鯨類(イルカ、シャチ等)に対するプレバイオティクスの効果を世界で初めて検証したものであり、動物福利に配慮した新たな健康管理プログラム開発の糸口となるものである。
情報源 |
藤田医科大学 プレスリリース
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機関 | 藤田医科大学 ウェルネオシュガー(株) 名古屋港水族館 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | 健康管理 | 水族館 | 動物福祉 | 臨床試験 | プレバイオティクス | ケストース | シロイルカ | 腸内細菌叢 | Turicibacter属 | クレアチニン |
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