東北大学、琉球大学、沖縄美ら島財団、九州大学、昭和医科大学などの共同研究チームは、沖縄島北部のやんばる地域で新種のキンポウゲ科植物を発見し、「ヤンバルカラマツ(学名:Thalictrum yambaruense)」と命名した。今回の発見は、沖縄島産のアキカラマツと他地域のアキカラマツ、さらに日本および台湾に分布するカラマツソウ属植物の網羅的な収集と、形態比較とDNA解析によって得られたもの。試料収集・解析を通じて、「沖縄島産のアキカラマツ」は他地域のものとは異なる特徴を持ち、遺伝的にも分化していることが確認された。新たにヤンバルカラマツと名付けられた沖縄島産のアキカラマツは、台湾固有のタカサゴカラマツに近縁であり、沖縄島北部の1地点のみで生育が確認されている。──研究チームは、本成果を「やんばる地域の高い生物多様性を示す重要な発見であり、世界自然遺産の学術的価値を高める知見」と述べている。また、個体数は50個体以下で、現在の自生地は滝の壁面という限定的な環境であることから、生息域外保全も視野に入れた緊急対策の必要性を主張している。
情報源 |
東北大学 プレスリリース・研究成果
琉球大学 研究成果 沖縄美ら島財団 プレスリリース 九州大学 研究成果 昭和医科大学 プレスリリース |
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機関 | 東北大学 琉球大学 沖縄美ら島財団 人間環境大学 九州大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 生息域外保全 | 世界自然遺産 | 保全対策 | 遺伝子解析 | 沖縄島北部 | 新種発見 | 形態比較 | ヤンバルカラマツ | タカサゴカラマツ |
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