農林水産省(農林水産技術会議事務局)は、「2025年農業技術10大ニュース」を公表した。10大ニュース(TOPIC)は、2025年に公表された農林水産分野の研究成果について、内容の優秀さと社会的関心の高さを基準に選定されたものである。選定は農業技術クラブ加盟紙誌(構成:農業関係の専門紙や業界誌など約30社)による投票で行われ、雑草防除、鳥獣害対策、スマート農機、果樹生産、資源循環など幅広い技術が含まれている。
TOPIC 1~10の中で、気候変動適応、肥料原料の安定供給、農地由来N₂O排出削減を目的とする技術は以下のとおり。
■果樹栽培適地予測マップの開発(農研機構)
温室効果ガス排出シナリオに基づき、今世紀半ばと末の適地を1kmメッシュ単位で示す技術。
■海水から肥料原料カリウムを回収する技術(産業技術総合研究所)
ナトリウムを99%以上除去し、カリウムを10倍濃縮することに成功。
■ダイズ・根粒菌共生系によるN₂O排出削減技術(農研機構・東北大学・帯広畜産大学・理化学研究所)
N₂O削減能力の高い根粒菌を優占化させ、ダイズほ場からの排出量を74%削減。
農林水産省は、こうした研究成果の社会実装を促進し、気候変動への適応や環境負荷低減に資する技術開発を引き続き支援していく方針である。
| 情報源 |
農林水産技術会議 プレスリリース
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|---|---|
| 機関 | 農林水産省農林水産技術会議 |
| 分野 |
自然環境 水・土壌環境 |
| キーワード | 資源回収 | 温室効果ガス削減 | 気候変動適応 | 農業技術10大ニュース | 海水利用 | 果樹適地予測 | N₂O排出 | 根粒菌共生 | カリウム回収 | 温暖化対応 |
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