JFEスチール(株)は、同社の藻場・サンゴ礁造成用ブロックが、インドネシアでのサンゴ礁再生の本格的な実証試験に採用されたと発表した。このブロックは、鉄鋼製造工程で副産物として生じる鉄鋼スラグに二酸化炭素を吹き込み固化したもので、サンゴや貝殻と同じ主成分を有し、海藻やサンゴの着生効果を持つ。同社は、同ブロックを1998年に世界で初めて開発。国内ではこれまでに実験中の場所を含めて33箇所の設置実績があり、ブロック上でサンゴが幼生から直径約40cmまで成長するなど、サンゴ造成礁として優れた機能が実証されている。今回の実証試験は、東京海洋大学、いであ(株)、インドネシア共和国サムラトランギ大学などと共同で、経済産業省「平成22年度東アジア省エネルギー推進研究事業(東アジアにおける鉄鋼スラグ製品の有効利用による省エネルギー・環境基礎調査)」の一環として実施される。同技術が東アジアを中心としたサンゴ礁再生技術のモデルとなることが期待されるという。