(株)東芝は、温室効果ガスであるPFC(パーフルオロカーボン)ガスのフッ素成分を、水を使わずに除去できる乾式排ガス処理装置を、2008年度から四日市工場へ導入する。半導体製造工程で発生するPFCガスはCO2の数千倍の温室効果をもつため、同社では2004年から排ガス処理装置を導入してPFCガスを分解処理してきた。しかし、従来の排ガス処理装置では、PFCガスの分解後にフッ素成分を水に溶かして処理するため、環境負荷低減の観点からフッ素を含む酸排水の削減が課題となっていた。今回導入する乾式排ガス処理装置は、従来装置と同等以上のPFCガス分解能力を持つだけでなく、フッ素成分を化学反応によりフッ化カルシウム(CaF2)として固定化して処理できるため、PFCガス処理用の水が不要となり、酸排水量を大幅に削減することができるという。