東京大学大学院理学系研究科は、大気中の有機エアロゾル粒子(花粉など)が、大気の相対湿度や気温に応じて、その相状態を「固体」「半固体(ジェルやラバーの状態)」「液体」へと変化させ、それに伴い反応性が大きく変化していることを明らかにした。人体に
取り込まれることで健康に悪影響を及ぼす有機エアロゾル粒子は、光化学スモッグでオゾンや排気ガスと反応すると、さらにアレルギー性が高まることがある。研究チームは今回、半固体の有機エアロゾル粒子として代表的なタンパク質(花粉タンパク)と、大気汚染で特に重要なオゾンの反応実験を実施。その結果、相対湿度を高めていくと、タンパク質が吸湿して半固体や液体となり、オゾンが液中でより速く反応することが示された。同
研究では、温度と湿度が高い夏の都市の汚染大気中では、花粉タンパクが液体に変化しやすく、アレルギー性がより高まっている可能性が大きいとしている。なお、今回の研究成果は、同大学大学院理学系研究科博士課程の白岩学氏が、留学先であるドイツのマックスプランク化学研究所の研究者らにより得られたものである。
情報源 |
東京大学 大学院理学系研究科 プレスリリース
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機関 | 東京大学 |
分野 |
健康・化学物質 大気環境 |
キーワード | 大気汚染 | 東京大学 | 排気ガス | オゾン | 光化学スモッグ | タンパク質 | エアロゾル粒子 | マックスプランク化学研究所 | 相対湿度 |
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