(独)国立環境研究所は、大気中酸素濃度分布の定期貨物船上での長期継続観測に成功したと発表した。同研究所では、CO2濃度観測に加えて酸素濃度の精密観測を行い、大気に放出された化石燃料起源CO2の海洋および陸域生態系への吸収量の推定を行っている。今回、同研究所は、船上において酸素濃度の精密測定を行う計測システムを用いて、グローバルスケールで大気中酸素濃度の空間分布や時間変化を長期間(複数年)観測することに世界で初めて成功した。今回の大気O2/N2比定常観測は、日豪航路の定期貨物船上に設置した同計測システムにより、2007年9月から開始されたもの。同観測で得られた2009年7月までの観測データを基に、洋上で観測される高CO2濃度大気塊におけるCO2の起源を推定した結果、オーストラリア/ニュージーランド沖で観測されるCO2濃度の高い大気塊のうち2/3以上は化石燃料起源ではなく陸域生態系起源(呼吸、森林火災)であることが判明したという。なお、この割合は、航路上で観測される大気塊における割合であり、国全体のCO2発生量の割合とは直接関連付けられないとしている。
情報源 |
(独)国立環境研究所 記者発表
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機関 | (独)国立環境研究所 |
分野 |
地球環境 自然環境 大気環境 |
キーワード | CO2 | 生態系 | 国立環境研究所 | 大気 | 化石燃料 | 森林火災 | 観測 | 酸素濃度 | 定期貨物船 | 呼吸 |
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