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 東京大学、有機薄膜太陽電池の高効率化が期待できる有機電子材料を新開発

発表日:2012.07.12


  東京大学大学院理学系研究科は、精密な分子合成技術により、有機薄膜太陽電池の高効率化が期待できる画期的な有機電子材料を新開発したと発表した。この材料は、多数の炭素原子で構成される、サッカーボールの形をした籠状分子(フラーレン)の中にリチウムイオンを閉じ込め、さらに様々な有機分子の取り付け(化学修飾)を行ったもの。フラーレンは、そのまま用いてもエネルギー変換効率が悪いため、有機薄膜太陽電池の高効率化のためには、フラーレンに化学修飾を行うことで得られる「フラーレン誘導体」を用いる必要がある。今回、陽イオンであるリチウムイオンを内部に含むフラーレン誘導体とすることにより、従来の何も内包していないフラーレン誘導体の標準材料(PCBM)に比べて、格段に高い電子捕集能を持たせることに成功した。今回の成果は、新しい太陽電池である有機薄膜太陽電池の高効率化研究に役立てられると期待されるという。

情報源 東京大学 大学院理学系研究科 プレスリリース
機関 東京大学
分野 地球環境
キーワード 東京大学 | リチウムイオン | エネルギー変換効率 | 高効率 | 有機薄膜太陽電池 | フラーレン | 化学修飾 | PCBM | 電子捕集能
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