「サステイナブルな温暖化対応策フラッグシップ・プロジェクト」温暖化に関する研究課題/認識の構造化
もともと大学というのは知の拠点です。従来の学問・研究分野は、対象に規定されて発展しており、過去の問題や課題を解決するための人間の知的な営為の整理のうえに成り立っています。現在、知の融合や文理融合が叫ばれているのは、学問や知性が立ち向かわなければならない現実が変化してきたからです。学問は現実の課題から触発されて発展してきました。しかし、現実の課題は進化してゆきます。これに応じて、学問も進化してゆく必要があります。このような話をすると、今までの学問を捨てて何か新しいことを始めなければ、と考えがちですが、それは違います。新しい学問は個別の学問と別ものではなく、むしろ既存の積み上げられた知識を有効に組織する新しい枠組み、考え方の枠組みと人材が必要になってきます。そしてその根底には、新しい問題に挑戦していく気迫と組織・マネージメントが必要とされています。今は解かなければならない課題に果敢に挑戦すべき時であり、このためにも、TIGSが前衛として大学の知的活動を担ってゆくつもりでいます。