「地球環境モニタリングと次世代先端計測システム」(藤井敏博教授)

明星大学理工学部化学科 環境化学研究室

研究内容

明星大学理工学部化学科 藤井研究室

主要研究装置の一つ、IA-MS(イオン付着質量分析計)

主要研究装置の一つ、GC-MS(ガスクロマトグラフィ-質量分析計)

テーマ:
地球環境モニタリングと次世代先端計測システム
概要:
地球環境問題を国際的に検討する会議が続いています。特に「地球温暖化対策」のためには、断固とした協調的な国際的対応を行うこと及び持続可能な開発(Sustainable development)に根ざした政策を世界的規模で早急に採用することが急務となっています。つまりScienceとTechnologyで地球環境保全を実現していくこととなりました。世界の合意事項であり、現代科学を信じてこの方針のもとに進んでいます。
一方、世界最先端の科学技術の研究成果は、オリジナルの計測分析技術・機器から生じます。日本政府も将来の画期的な計測分析技術・手法を生み出していく研究環境を実現するため、日常の研究活動の中で独創的なアイデアに基づく計測分析技術・手法を開発していく研究を支援するようになってきました。
明星大学理工学部化学科藤井研究室では、上記2つのキーワード、「地球環境問題(地球環境モニタリング)」と「次世代先端計測システム」にかかわる研究活動を進めています。
キーワード:
地球環境モニタリング, 次世代先端計測システム, 産学官連携, 国際共同研究
学部体系:
理工学系(理学系)
研究分野:
地球環境(監視・予測関連)

研究室概要

当研究室では、現在海外交流促進を目的とし、仏国のECOLE Polytechnique(科学技術総合大学)との国際研究交流を行っている。また、特に大学院生の一流国際人育成の為、国際交流研究に積極的に参加させるとともに、国際学会での研究成果発表を必須にしている。

産官学連携による共同研究の取り組み        (独)産業技術総合研究所、計測フロンティアの研究グループは、イオン付着イオン化法と飛行時間質量分析法(TOF-MS)を組み合わせたイオン付着飛行時間質量分析装置の、研究開発を行っている。藤井研究室は、特に基本性能の向上、および応用研究分野で深く係わり共同研究を行っている。その研究現場や製造現場は、若い学生においては、理想的な教育の場、研修・実習の場となっている。

大学・研究室名
明星大学理工学部化学科 環境化学研究室
【研究室の特色・PR】
どんな研究室を目指すか;教育・研究への抱負(1)無機化学・分析化学との関わり 28年余に及ぶ国立環境研究所での研究生活に於いて、無機化学、分析化学、環境化学、機器分析、環境計測技術、ダイオキシンを含む化学物質の定量リスク評価システムの開発等を通し、化学に真っ向から立ち向かってきました。連携先も多く、客員教授あるいは客員研究員として、国立環境研、首都大学東京、東京理科大、The University of Warwick(UK)、キャノンアネルバ(株)等と太い関係が続いていますので、今後も緊密な交流を進めて行きます。(2)独創性・特許 日本の科学研究のメッカで仕事が出来、多くの独創的な研究成果は多数の特許登録という形で具現化しましたが、今後も申請を継続します。(3)競争的資金の獲得 90年代になって、日本政府は科学技術マネジメント政策を「競争的資金の導入」へと大きく舵取りを変えました。現場にいたおかげで、当初から深く関わり、積極的に獲得に参加、大きな成果を得ました。今後はこの経験を、大学機関対象の競争的資金獲得に生かしていきます。(4)民間企業で学んだこと 大学卒業後は、民間企業に就職、日本の高度成長期に合致し、効率的、能動的に働かざる得ませんでした。このおかげで限られた時間内に、最大のアウトプットを得るにはどうすればよいかが瞬時に計算出来る能力が培われました。企業経営の方向性を考えることが出来る人材の育成の為の講義・授業に生かしたいと思います。(5)政府機関で学んだこと 昭和49年政府研究機関(国立環境研究所)に於ける研究活動の間、国家としての日本の仕組みが判りました。又何時も国際動向を視野に入れて、国際研究交流を進めていきます。(6)産官学共同研究の推進 教育機関において、今までの民間企業と政府機関の経験を、産官学連携による共同研究に生かしたいと思います。
【先生のプロフィール】
氏名:
藤井敏博
出身大学:
京都大学、理学部
出身大学院:
京都大学、理学部
卒業研究のテーマと概要:
学部:分子線法による、K原子と稀ガスの衝突断面積の測定
大学院:分子線法による、K原子と稀ガスの衝突断面積の測定
職歴など:
昭和 41年4月 日本電子株式会社に入社、開発事業部
昭和 49年10月 国立公害研究所に入所、計測技術部
平成14年4月  アネルバ(株)真空ソリュウション事業部(技術顧問)、同時に国立環境研究所(客員研究員)、東京理科大(非常勤講師)、東京都立大学(客員教授、平成15年10月〜)、英国 Warwick大学(Visiting Professor, Oct. 1, 2004〜Sep. 30, 2007)等を併任
平成17年4月〜明星大学理工学部化学科教授(無機・分析化学担当)
研究室HP:
http://www.hino.meisei-u.ac.jp/chem/fujii/
【所属学生の人数】
11~20人程度
【ゼミの恒例行事(旅行・実習・調査など)】
1泊2日程度  年 0回
2泊~1週間未満  年 2回
1週間~1か月以内  年 0回
1か月以上  年 0回
【研究室連絡先】
東京都日野市程久保2-1-1

研究室メンバーからのメッセージ

藤井研究室は、最新科学機器を数多く持っていますので、学術的な研究は勿論のこと、現在の社会で必要とされてきている環境分析などもとりおこなえるようになっています。現代の化学分析で最も使用されている質量分析機器が多く有り、その中でも特に有効な最新機器として、当研究室の藤井教授が開発した、分析化合物1つに付き、1つのピークとして検出できるIA-MS(イオン付着質量分析法)が有ります。これは、次世代の計測手法として、世界標準になることが期待されています。現在、色々な混合物,例えば食品や大気中に含まれる微量な物質を測定する時などに、大変特異な機能を発揮する新しい分析手法です。当研究室では、このIA-MSを主体とした、様々な計測、更にIA-MS装置の高度化の開発などに力を入れています。これらで得られた研究成果などは、国内外で発表されます。又装置開発などを目的として、色々な企業や、世界の研究室などと研究交流などを行なったりもしており、インターナショナルな場面も多くあります。論文発表も、精力的に行われ、アカデミックな分野を目指すならば、大きなアドバンテージが得られるでしょう。これらの点より、藤井研究室は、化学全般にわたる研究の環境が整っており、かつ、科学研究だけでなく、これからの世界に必要となる最新科学技術の開発ができる数少ない研究室と言えるでしょう。(M2 高橋聖司、北原祐樹)

先生からのメッセージ

18年度研究生から藤井研に興味のある方々へ
◆SI-MS担当Tより
 藤井研究室では、一般に企業や他の色々な研究室で使われているGC-MS,HPLC,GCなどの機器はもちろんのこと、特殊な機器として、IA-MS,SI-MSの様な特殊な分析装置も設置してあります。また、化学反応などを計算より明らかにする化学計算ソフトGausian03や、そのデータを可視化するアプリケーションソフトGauss Viewも導入されています。当研究室にて、習得した分析スキルは、担当した分析機器によっては、十分化学系の企業で通用し、化学系の企業によっては就職の時、非常に有利となるでしょう。これから自分の進路を良く考えていかなければならない時期ですが、就職を目指す人は、自分の進路,就職先で必要とされるスキルなど調べ熟知をした上で、なるべく自分の為になる研究室を選んで、おもいきり4年生での研究をしてください。なお、この研究室では、ホームページの作成・更新やPCでのデータ管理など,PCの取り扱いにも力を入れている研究室である為、PCを活用する就職先をご希望の方は、ある程度PCについての知識を獲得できるかもしれません。それでは、なるべく有意義な4年生での最後の学生生活を送れるようがんばってください。以上
◆GC-SID担当Nより
 当研究室は分析を中心とした研究室になってます。ホームページにあるような分析器があり、もちろん難しく大変ですが、まあ、やりがいはあると思います。分析系に興味がある人・GC/LCをやってみたい人・SI/IA/Gausian等をやってみたい人、歓迎します。私自身はGC-SIDを使用していますが、正直かなり難しいですし、きついこともあります。でも、研究室の生活はいろいろあって楽しいですよ。まあ、個人個人の考えがあるとは思いますが、とりあえず気軽に研究室まで足を運んでみてください。いろんな研究室を見てから4年時にどこの研究室に行くのか決めても遅くはないですよ。
◆Gaussian担当のSより
藤井研究室では様々な機器も使用しています。機器の使用法については私たちが一通りのマニュアルを作成してあるので多少とっつきやすくなっているはずです。マニュアルの作成をパソコンで行ったり、情報ネットワークにも力を入れているので情報技術に興味がある方にはおススメ…かもしれません。
◆ IAMA担当者のKより
先端の計測機器や特殊な計測機器を用いた魅力的な研究が行えます。

18年度の研究生は、仲良く楽しく研究室生活を楽しんでいるとおもいますよ。ただし、来年度がどうなるかは知りません。また、来年度は新校舎に引越しした後なので研究室内部は参考にはなりませんが、よりよい環境になるのではないかと思います。

(2009年1月現在)