大学研究室紹介

「環境教育を通したエコトゥーリズムの推進に関する研究」(薄木三生教授)

東洋大学国際地域学部第45研究室

研究内容

  • テーマ:
  • 環境教育を通したエコトゥーリズムの推進に関する研究
  • 概要:
  • ■研究目的
     地球的規模でかつ現代的なテーマである自然環境保全、経済開発と社会発展の三位一体の調和のとれたいわゆる持続可能な開発に向けて、その地道ながらも重要な担い手となりえる教育分野、その中でも特に“環境教育”に重点を置いた"Ecotourism"の発展の役割についての研究を深め、本学国際地域学部における講義等にも資することを目的とします。
    ■研究方法
     上記目的を個別具体的に裏付けるための調査研究として、来年度より順次アジア・太平洋地域諸国における環境教育の推進状況の比較に関する研究を進めることとしています。即ち、国立公園および自然保護地域の適正管理をはじめとする環境との調和をめざした経済開発と社会的な発展を、長期にわたって目指してきた先進国の事例に関し、代表的なEcotourism Sitesにおける環境教育活動に関する現地調査および現地検討会を行うものです。また、今後とも一層の環境教育活動の充実が必要と考えられている東〜東南アジア地域諸国において環境教育の準備・推進状況に関する比較検討調査を実施します。さらに、これらの地域における現地調査・資料の収集等も併せて行います。
  • キーワード:
  • 環境教育, Eco-tourism, 持続可能性, 国立公園, 保護地域
  • 学部体系:
  • 人文社会科学系(人文社会系, 国際関係学系, 史学・地理学系)
  • 研究分野:
  • 自然環境(生態系の監視・保全関連, その他自然環境関連)

    奥日光地域におけるエコツーリズムの現況と将来展望に関する調査実習にて

    研究室概要

  • 大学・研究室名:
  • 東洋大学国際地域学部第45研究室
  • 研究室の特色・PR:
  • 奥日光地域におけるエコツーリズムの現況と将来展望についての調査実習は、奥日光地域の公共交通機関が入っていない等の不便な地区で、マイクロバスを借り上げて実施しています。光徳牧場〜逆川〜戦場ヶ原、泉門池〜湯滝という奥日光地域のエコツーリズム・メイン・コースに沿って、ナチュラリスト・ガイドから自然解説を受けながら約3.5時間かけての徒歩、および奥日光地域を主たるフィールドにナチュラリスト・ガイド事業を推進するガイドから直接講義(自然解説事業の実地研修および「業」としてのナチュラリスト・ガイドについて、奥日光地域における自然志向型刊行の現状と今後の課題等)について実習を行っています。
  • 先生のプロフィール:
  • 氏名:
    薄木三生
    出身大学:
    東北大学
    出身大学院:
    東北大学
    卒業研究のテーマと概要:
    学部:山地浸蝕地形
    大学院:同上+土壌成分分析
    職歴など:
    環境庁(現在省)に29年間勤務。うち出向にて内閣官房、外務省(在ケニア大使館)、国連(UNEPとUNU)。
    東洋大学に移って6年目。
  • 所属学生の人数:
  • 21人~
  • ゼミの恒例行事(旅行・実習・調査など):
  • 1泊2日程度
    年 2回
    2泊~1週間未満
    年 1回
    1週間~1か月以内
    年 0回
    1か月以上
    年 0回
  • 研究室連絡先:
  • 群馬県邑楽郡板倉町泉野1-1-1

    研究室メンバーからのメッセージ

    Aさん
     奥目光でネイチャーツアーに参加し、エコツアーを体験した。行程は、光徳沼から戦場ヶ原を抜け、湯滝に向かうというルートで、帰りには湯元の足湯で、1目のハイキングの疲れをとった。何度も足を運んだことのあった奥日光であったが、ネイチャーガイドの方と一緒に歩いたことで、改めて奥目光の白然を再発見することができた。ネイチャーガイドは、奥目光の白然や木々や草花の生態、野生動物などについて、多くのことを知っていて、時々立ち止まって色々と説明をしてくださった。登山道から一歩入ると、死んだ鹿の頭蓋骨を見つけた。ここには頭しかなく、体の部分は別の所にあるそうだ。それは死んだ鹿を色々な動物が分けて食べるためで、まさに食物連鎖が自然界で実際に行われているのだと実感した。
     セミがまさに脱皮している瞬間を見たりもした。ただのハイキングでは通りすぎてしまうところを、ネイチャーガイドと歩くことで、周囲の白然に気付くことができた。今回のフィールド・スタディのねらいでもあった「白然の良さ・不思議・面白さを体験する」ことができて良かった。

    Bさん
     大学に集合し、みんなでバスに乗って目的地に向かうということで、なつかしい遠足の印象を受けた。実際に着いてからもそうで、光徳という所から湯滝までのハイキングもなつかしさにあふれていた。現地ガイドの説明を聞きながら、少し大人になった今だからわかる景観の美しさを感じた。一度訪ねてみたいと思っていた戦場ヶ原を実際訪れて、だだっ広い湿原というイメージが、地面が鉄イオンの影響で赤くなっていたりするなど、少し違った印象を受けた。想像以上に景色が良くて、感動すら覚えた。今回のエコツアー体験により、白然の美しさを学ぶことができた。今後ハイキングを行う際には、何をポイントとして見て歩くかということを生かしていきたい。

    Cさん
     ビジターセンターでのスライドがとても勉強になりました。奥目光に生息する植物・動物の生態系についての話はとても興味深く、なかでも鹿の骨を見る機会は今までなかったので良い経験ができたと思います。また、冬の奥日光の写真はとてもキレイで感動しました。湖からの湯気が木に氷の葉をつけるという現象は自然のスゴサ・強さに驚かされた気がしました。雨が降っていたのは少し残念でしたが、戦場ヶ原から湯滝までのハイキングは楽しかったです。途中で木が倒れていました。私は雷でも落ちたのかなと思いましたが、実際は大きな木の中が空洞で腐ったり、地下水が流れているために根が下ではなく横へ広がり、木が自分自身で支えることができなくなったためでした。これも自然の摂理でしょうか。最後に見た湯滝はとても大きくて感動しました。自然のずごさや大切さを理解するためにはとても良い機会だと思いました。

    (2009年1月現在)