国連環境計画(UNEP)は、ネパールの北部山岳地帯で収穫される薬用・芳香植物(MAP)が、同国の貧しい山村の生活向上とグリーン経済の進展に寄与するとの報告書を発表した。同国山間部で育つ約250種の固有種を含む約700種の薬用植物は、精油や植物エキス、化粧品や医薬品の天然成分、香辛料、染料、健康食品など、様々な用途に利用できる。現在100種以上のMAPが収穫・輸出されており、2008年の輸出額は約300万ドル、2009年には980万ドルに増加した。今回の研究では、MAPの栽培・加工・貿易について分析し、同国のバイオトレード部門の成長性が極めて高いことを示した。一方、問題点として、MAPに価値を付加するプロセスの大部分が国外で行われていることや、国内の電気・輸送機関・水・技術等の不足が成長を妨げていること等を指摘。今後MAP貿易を推進するには、利用可能な資源量と持続可能な収穫量の情報管理、原料の加工技術向上、衛生植物検疫措置(SPS)の要件準拠、MAP貿易奨励政策等が必要だと提案している。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 環境総合 |
キーワード | 国連環境計画 | UNEP | 植物 | 固有種 | グリーン経済 | 貧困 | ネパール | 薬用植物 | 山岳地帯 |
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