アメリカ国立科学財団(NSF)が2013年4月1日発表したアメリカ科学者チームの研究によると、2011年にエリー湖で起きたアオコの記録的な大発生は、この地域の農法(特に秋季施肥や畑全面への施肥、省耕起など)に降水量の多さや湖水循環の悪さ、水温の高さ等が重なって引き起こされたものであり、農業政策を変え、科学に基づく管理計画を実施しない限り、今後も増加するという。この研究成果は2013年4月1日の週の米国科学アカデミー紀要(PNAS)オンライン版に掲載される。2011年のアオコの大発生とは、7月半ばにエリー湖の西側から始まった藻類の異常繁茂のことで、最初は230平方マイル程度であったものが、10月のピーク時には1930平方マイルにも達し、過去のどの記録よりも3倍以上の広がりをみせた。研究に助成したNSFの担当プログラムディレクターは、「人口増加、農法の変化、気候変動がすべてこの大量発生に関わっている」とし、この結果は今後の研究課題を示すものと述べた。