国連環境計画(UNEP)とNPOのブラックスミス研究所およびヤヤサン・タンブハ・シンタは、インドネシアで、小規模金採掘からの水銀放出を減らす水銀リサイクルの共同プロジェクトを推進している。世界各地の数百万の小規模金採掘業者は、金鉱石に水銀を混ぜて水銀と金の化合物を作り、これを焼いて水銀を蒸発させる方法で金を製錬する。その過程で有毒の水銀蒸気が発生し、吸入すると頭痛や呼吸困難が生じるという。そこでUNEPなどは、簡便な水銀回収蒸留器を使ったリサイクル技術を指導している。また、水銀の危険性に関する注意喚起イベントや、国内の水銀削減への戦略計画策定を促すなどの活動も実施した。その結果、水銀の放出量は年間3000kg減少したと推定され、人の健康や環境への被害が低減された。また、1kg当たり約150ドルする水銀の回収再利用は、業者にとって経済的メリットもあるという。UNEPは、こうした技術を世界の小規模採掘プロセスに組み入れることで、水俣条約に基づく各国の水銀使用等の削減を支援したいとしている。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 健康・化学物質 |
キーワード | リサイクル | 水銀 | インドネシア | 国連環境計画 | UNEP | 健康影響 | 水俣条約 |
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