アメリカエネルギー省(DOE)は、気候をテーマにした研究で実地調査を行う4件の提案を採択した。これらの研究は、気候変動をシミュレートするコンピューターモデルの性能向上を目指し、様々なタイプの雲(巻雲、海上の雲等)のデータを取得するもので、2010年に実施され、総額700万ドルの助成金が交付される。今回、採択された研究事業は、(1)可動式の大気観測設備を用いた、アゾレス諸島での海洋上低層雲とエアロゾルの調査(ワシントン大学)、(2)気球を用いた、北極の季節の変わり目における雲の微物理、エアロゾル等の観測(ペンシルバニア州立大学)、(3)測定用航空機を用いた、中緯度地域の巻雲のサンプルの取得(ユタ大学)、(4)海抜3210mで稼動する移動式研究設備等を利用した、水雲や混合相雲の調査(ユタ大学)の4件である。これらの研究から得られたデータにより、気候変動の可能性や影響について客観的な評価が可能になると期待されている。